「投資対象」として魅力を感じてもらえているか?パーセプションスタディで個人投資家の認識を把握
Sansan株式会社
IR室 救仁郷 佑美様
【導入サービス】
決算説明会書き起こし、パーセプションスタディ
事業内容とIRの体制
救仁郷様:
Sansan株式会社は、「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションとして掲げ、働き方を変えるDXサービスを提供しており、主なサービスとして、営業DXサービス「Sansan」やインボイス管理サービス「Bill One」、契約DXサービス「Contract One」、「Eight」等を国内外で提供しています。
東証プライム市場に上場しており、時価総額はおよそ1,800億円、従業員数は1,399人(2023年5月31日時点、連結)。IR室は3人体制です。
当社は決算説明会の書き起こしメディア『ログミーFinance』に記事を年4回掲載しているほか、パーセプションスタディ(個人投資家に対する意識調査)を2022年度と2023年度の2回にわたって実施しています。
個人投資家は対象となる人数が多く当社に対する認識や投資方針がそれぞれ異なるため、IRの方針を立てにくいという課題があります。そこで、効果的な個人投資家向け施策の第一歩として「個人投資家は当社をどう認識しているのか」という実態を把握しようと、ログミーのパーセプションスタディを活用しました。
他のさまざまなサービスも検討しましたが、そもそも個人投資家を調査対象とするサービスが少なく、あったとしても母集団の年齢が一定の層に偏っているものでは、活動方針の策定に活用するには不十分です。また、当社の場合では、費用対効果としての想定回答数や質問項目の設定自由度なども重視していたため、導入の際のネックとなりました。
一方、ログミーのパーセプションスタディは、決算説明会の書き起こしメディア『ログミーFinance』に登録しているユーザーが母集団となっています。同メディアのユーザーは、20代から50代の、いわゆる現役世代が約7割。幅広い投資家の動向を把握するためには、ログミーのパーセプションスタディが最適でした。
さらにWebアンケートによる調査のため、質問のカスタマイズが容易だったのも決め手でした。質問の作成は、ログミーのカスタマーサクセス(CS)担当から素案をもらって、そこに自社で立てた仮説を取り入れる流れで進めました。
CS担当者の提案で、調査目的に対して適切なデータ収集にぐっと近づいたと思います。
Web経由でポジティブな意見を多数収集。分析を通じた具体的なIR施策の立案・実行へ
2023年度の調査では、ポジティブなご意見が多い結果となりました。驚いたのは、記述式の設問にも多くのコメントが集まったことです。回答件数200件に対して、その半数を超える103件のコメントが集まり、なかには英語でのコメントもありました。
「名刺の印象が強いので、他に新しい取り組みを知りたい」「セミナーの開催頻度を上げてほしい」といった具体的なご要望も多くいただきました。このようなご意見を受けて、オンラインセミナーの開催件数を実際に増やしています。
ログミーのパーセプションスタディでは、データ自体のほか、その数字が出てきた背景の分析も共有してくれます。解釈が難しいデータに関してもCS担当者に気軽に質問でき、非常に助かっています。
現在当社は、主要プロダクトである「Sansan」のみならず、「Bill One」も好調で、2023年7月の決算発表では、これらの堅調な事業成長を背景に、2023年5月期の期初に掲げた連結売上高成長率「20パーセント台以上」の中期財務目標を、「20パーセント中盤以上」に上方修正しました。また、堅調な売上高成長とともに、安定的な利益成長の両立を目指しています。
このような当社の魅力をわかりやすく伝えるためにも、今後も、定期的なパーセプションスタディで得たデータをもとにIR施策のPDCAを回し、個人投資家とのエンゲージメント強化に注力していくつもりです。