【導入サービス】　
決算説明会書き起こし、IR Live

事業内容とIRの体制

千光士様：
株式会社アートネイチャーは1965年に国内初の男性用かつらメーカーとして創業しました。現在では「ふやしたいのは、笑顔です。」をモットーに、男性・女性を問わず、髪にまつわるお悩みやニーズに寄り添い事業を展開しています。最高品質のオーダーメイドウィッグをはじめとした幅広い商品・サービスを通して、よりポジティブな生き方を提案しています。

東証プライム市場に上場（2023年10月20日スタンダード市場に移行）しており、2023年7月末現在の時価総額は260億円台、日々の売買高は2万株から５万株ほどです。

IR担当は私ともう1名。さらに上長とも相談しながら施策を進めています。

私自身はもともと経営企画の出身でIRの知見があったわけではありません。着任当初は手探りで仕事をしていたのが懐かしい思い出です。当時は個人投資家に対するIRはあまり注力しておらず、ログミー導入前はほぼ手つかずの状況でした。

ログミーの拡散力を活用し投資家に訴求

当社では、ログミーファイナンスの決算説明会の書き起こしとサブスクリプション型のIRセミナー開催サービス『IR Live』を利用しています。

当社は、流動性が低いことや、個人株主の中でも若年層の保有割合が低いことに課題を感じていました。そこでまずは個人投資家、とりわけ若年層に対するIRを強化するという方針を立てました。個人投資家のなかでも投資意欲が旺盛な層に当社を認知してもらい、活発な取引をしていただくなかで出来高を作る。その出来高の増加が機関投資家の呼び込みにも繋がり、持続的な流動性の向上などにつながるだろうという考え方です。

そこで、まずは若手の個人投資家に強いログミーで決算説明会の書き起こしを掲載
することを決めました。

個人投資家向けの情報発信のノウハウがほぼなく人的リソースにも限りがある状況だったため、自社のみで試行錯誤する非効率は避け、投資家間で評価が確立している拡散力の強い媒体に掲載してみるという判断でした。

決算説明会で伝わりづらい定性情報・非財務情報は『IR Live』で

当社は上場している競合企業がないこともあり、市場環境や製品特性などを把握するのが難しいという特徴があります。そこで決算説明会では伝わりづらい定性情報・非財務情報などについても補完するため『IR Live』を導入しました。

同サービスはIRセミナーを低額のサブスクリプションで回数無制限にライブ配信できるもので、当社では2022年10月の導入以来、ほぼ毎月セミナーを開いています（2023年8月現在）。

一般的な決算説明はもちろん、製品の技術的優位性についてウイッグの実物を持ち込んで開発担当者が解説する回、業績と株価の変遷をマクロ情勢などとひもづけて分析する回、投資のインフルエンサーを招いて新中計を語り合う回など、回ごとにテーマを変え、投資判断に資する情報を提供するよう工夫しています。

IR Liveの開催は自走が原則ではあるものの、個人投資家出身のカスタマーサクセス担当者からコンテンツや説明資料の表現についてフィードバックを受けることができ、開催継続のための大きな後押しになっています。

個人・機関を問わず高品質な情報発信を目指す

IR Liveは収穫が多かったと思っています。セミナーを毎月、しかもテーマを変えるとなると、準備のために相応の負荷がかかるのは事実です。しかし、開催回数に制限がないことで事業概要や業績説明といった”型通り”以外の内容で当社の強みを深掘りできるようになり、かけた労力にみあった成果は挙がっていると考えています。回を重ねるごとに当社への理解を深めていただいているようで、機関投資家の質問と遜色ない内容の質問が飛び出して驚くこともしばしばです。

先日は、ある証券系の会社の方からIR Liveのコンテンツの充実について、お褒めの言葉をいただきました。個人投資家に対して充実した説明をすれば、機関投資家にとっても役立つ情報になるのだというのは新たな発見でした。

さらに、IR Liveで作成した資料をインベスターズガイドやIRサイトのコンテンツに横展開したりと、当社のIRの打ち手が広がっているという手応えもあります。

IR Liveは個人的にも楽しみな業務になっているので、切り口を工夫しながら、個人投資家にも機関投資家にも当社の魅力をアピールできるコンテンツを発信していきたいと考えています。