Release
リリース
過半数が「義務化前に日英同時開示実施」と回答 ログミーFinance IR情報英文開示の実態調査2024年度
〜IRのグローバル化に積極的な動きがある一方、リソース不足やスピード・品質面での課題が浮き彫りに〜
ログミー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石本 卓也)が運営する上場企業の決算説明会などの書き起こしメディア「ログミーFinance(ファイナンス)」は、上場企業を対象に、IR情報英文開示の実態調査を実施しました。
本調査は、上場企業におけるIR情報英文開示の実態・傾向を把握し、上場企業へ今後のIR活動に役立てていただくことを目的としています。
【調査概要】
調査概要:日本の上場企業に対して、IR情報英文開示の実態に関するアンケート調査(全20問)を実施
対象企業:東京証券取引所を中心とした国内の取引所に上場している企業
対象者 :英文開示責任者、IR担当者
回答方法:WEB上のアンケートフォームより入力
回答数 :うち342社
調査期間:2024年9月12日~2024年9月27日
調査機関:自社調べ(ログミー株式会社が運営するログミーFinance)
【調査結果のサマリー】
・81.6%の企業がIR情報の英文開示を実施しており、項目別では「決算補足説明資料」の英文開示がトップ。
・東証プライム市場においては、31.0%の企業がすでに日英同時開示に対応しており、2025年3月には過半数が対応。
・英文開示の課題として、「社内で英訳ができる人材が不足している」が最多。英訳のスピード・品質に対しての課題も上位に。
【調査結果を踏まえた考察】
市場区分で見られる英文開示の意欲格差
67.5%の企業が今後英文開示を拡大する意向を示しました(図1)。しかし、市場区分別に見ると、東証プライム市場では80.8%、東証グロース市場では58.8%、東証スタンダード市場では37.7%と、市場ごとに格差が生じています(図2)。
特に東証プライム市場では日英同時開示義務化の流れが進んでいる一方、比較的小規模の企業が多い東証スタンダード・グロース市場では、海外投資家の売買が入りにくいことからも、英文開示への意欲に差が生まれる要因として考えられます。
日英同時開示の対応は前倒しの動き
東証プライム市場の企業では、31.0%がすでに「決算情報」と「適時開示情報」の両方で日英同時開示を実施しており、2025年3月には54.0%が実施する見込みです(図3、図4)。これは、同市場の過半数が義務化前に対応を進めていることを示しています。
一方、今後の課題として「適時開示情報」の日英同時開示が挙げられます(図5)。義務化前に実施を予定する企業の中には、試行的に「適時開示情報」の日英同時開示を進め、運用上の課題を解消しようとする狙いがあると考えられます。
予算と人員の制約:時価総額による傾向
時価総額が大きい企業ほど、英文開示における年間予算や担当者数が多い傾向が見られます(図6、図7)。また、時価総額の大小によって翻訳の内製・外製の傾向も異なり、時価総額100億円未満の企業では十分な予算を確保できないため、内製で対応せざるを得ないケースがあると考えられます(図8)。
そのような状況下、AI翻訳ツールの活用が進んでおり、活用率は53.0%に達しています(図9)。AIは、特に内製対応を行う企業にとって助けとなっていますが、社内の専門人材の不足により、英訳の品質に対する不安が依然として残る点が課題です(図10)。
【主要な集計結果】
【図1】IR情報の英文開示を拡大する予定はありますか(単一回答 n=342)
67.5%の企業が英文開示を拡大予定
【図2】IR情報の英文開示を拡大する予定はありますか(市場区分による比較)(単一回答 n=341 ※東京証券取引所に上場している企業を対象)
市場区分別で見ると、英文開示の意欲に大きな格差が見られる
【図3】日英同時開示の実施状況を教えて下さい(単一回答 n=213 ※東証プライム市場に上場している企業を対象)
31.0%の企業がすでに、「決算情報」と「適時開示情報」の両方で日英同時開示を実施
【図4】日英同時開示の実施予定時期を教えて下さい(単一回答 n=213 ※東証プライム市場に上場している企業を対象)
54.0%の企業が、2025年3月までに日英同時開示を実施する見込み
【図5】今後英文開示をしていきたい項目を教えて下さい(複数回答 n=213 ※東証プライム市場に上場している企業を対象)
上位から「適時開示」「決算短信(全文)」「有価証券報告書」
【図6】英文開示の年間予算を教えて下さい(時価総額による比較)(単一回答 n=342)
時価総額の大きい企業ほど、英文開示の年間予算も多い傾向
【図7】英文開示を担当している人数を教えて下さい(時価総額による比較)(単一回答 n=279 ※「英文開示していない」を除いた対象)
時価総額の大きい企業ほど、英文開示担当者も多い傾向
【図8】英文開示は内製か外製か教えて下さい(時価総額による比較)(単一回答 n=279 ※「英文開示していない」を除いた対象)
時価総額別に見ると、「すべて内製」の割合が最も高いのが100億円未満企業
【図9】AI翻訳ツールは活用していますか(単一回答 n=279 ※「英文開示していない」を除いた対象)
53.0%の企業が英文開示にAI翻訳ツールを活用している
【図10】英文開示において課題があれば教えて下さい(複数回答 n=342)
上位から、「社内で英訳ができる人材が不足している」「英文開示までに時間がかかっている」「自社の英訳が正しいかわからない」
アンケート結果に関する詳細資料をご希望の場合は、下記よりお問い合わせください。
https://logmi.co.jp/service/finance/contact/
IR支援業界No.1「ログミーFinance」とは
「ログミーFinance」は、上場企業の決算説明会などの書き起こし記事を掲載するIRメディアです。直近の掲載社数は加速度的に増加しており、2024年2月には1,500社を突破しました。年間250万人の投資家が「保有銘柄の分析」「監視銘柄の発掘」「機関投資家などのQAのチェック」などのシーンで活用しています。
また、「ログミー IRセミナー」「ログミー IR Live」は、投資家とIR活動に積極的な上場企業との「出会いの場」「対話の機会」として投資家・企業の支持を獲得し、開催数が年々急増しています。
今後もログミーFinanceは、企業と投資家をつなぐIRテックイノベーターとして、IRの民主化に貢献してまいります。
■企業と投資家をつなぐIRメディア「ログミーFinance」:https://finance.logmi.jp/
■IRセミナーへのご登壇、IRイベントの資料作成、書き起こし、翻訳など、当社IRソリューションのご利用に興味のある企業の方はこちらよりお問い合わせください:
https://logmi.co.jp/service/finance/contact/
【ログミー株式会社 会社概要】
会社名 :ログミー株式会社(Sansan株式会社グループ【証券コード:4443】)
所在地 :150-6232東京都渋谷区桜丘町1番1号渋谷サクラステージ 32F
設立 :2013年8月
代表者 :代表取締役社長 石本 卓也
事業内容:デジタルメディア事業/イベント・セミナーの企画・実施など
URL :https://logmi.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ窓口】
ログミー株式会社
担当:ログミーFinanceお問い合わせ窓口
Email:[email protected]